ピエロかなり重い漫画を紹介するの巻
やっほー!ピエロ!なんか漫画紹介してよ!!私向けの女の子っぽいやつ!
女の子ぽい漫画?少女漫画とか?そんな感じ?
違うわよ!男女ともに楽しめるような漫画を紹介して欲しいのよ!飲み会とかランチとかで話せる内容。
あー。ランチとかで漫画の話が出たら男女共に盛り上がれる系の漫画が知りたいのね。
じゃ。これだよ。正直、題材がアレな感じがして気軽に話題にするのが危険な気はする漫画だけどね。
ちょっとまった!ピエロの紹介する漫画だから、変なおじさんが出てくる捻くれた。おかしい漫画じゃないでしょうね?
違うよ。舞台は歌舞伎町のキャバクラ。出てくるキャラクター女の子ばかりの可愛いイラストの作品だよ。
え!本当に?ピエロにしては珍しい漫画ね。キャバクラが舞台というのは少しセンシティブだけど、可愛い少女趣味の漫画なのね!きゃは!
か、可愛い…少女…趣味…ね…。
と、とりあえず今日は『みいちゃんと山田さん』について紹介しよう!今回は僕等は福祉関係者というのもあるから福祉関連も混ぜていくね。
…なぜ、漫画の説明に福祉関連が…。
みいちゃんと山田さんのあらすじ

頭が弱い女の子みいちゃんとそれに関わる人達の物語だね。良い話もあればキツイ話もあるよ。
可愛そうな女の子だけど素直で優しい精神性に触れていくうちに色々な人達が感化される話ね…うん?ちょっと待ちなさい…?
あらすじに『◎されるまでの12か月』とか書いてない?
うん。開始数ページで主人公のみいちゃんが◎されたことが明かされるよ。
犯人が誰なのか推理するのもこの漫画の魅力なんだよ。
……
あと、本作において、みいちゃんは基本社会のカースト制度の最下層。搾取される側の人間だよ。
みんな、みいちゃんを馬鹿にしたり玩具にすることで安心感得たり性的欲求を満たしてるんだ。
…
発売日

| 作品形態 | 初出・発売日 | 内容 |
|---|---|---|
| 連載開始(公式) | 2024年9月8日 | 連載開始(マガジンポケット) (ウィキペディア) |
| 単行本 1巻 | 2024年12月23日 | 日本での単行本発売(講談社) (コミックシーモア) |
| 単行本 2巻 | 2025年3月21日 | 同上 (駿河屋) |
| 単行本 3巻 | 2025年6月23日 | 同上 (タワーレコード オンライン) |
| 単行本 4巻 | 2025年9月22日 | 同上 (HMV Japan) |
| 単行本 5巻 | 2025年12月 | 同上 (honyaclub.com) |
| 分冊版(第1話) | 2024年12月23日 | 分冊版第1話配信 (コミックシーモア) |
| 分冊版(最新例・第28.1話) | 2026年2月1日 | (配信話) (Manga Raw) |
現時点のコミックスの発売日だよ
社会的弱者にフォーカスを当てた作品

知的障害者。
この物語の主人公を見ていて一番初めに読者が思う感情がこの知◎障害者というワードではないでしょうか?
SNSが発達して今や差別的なワードは発するだけで袋叩きにされる世の中ですが
この漫画は『障害者が社会に出ると、どういう目に合うか』というテーマを漫画として扱っています。
福祉や支援がある程度認知された現在ならまだしも、ひと昔、前は、まだまだ障害者に厳しい時代でした。
この、みいちゃんと山田さんの舞台は発達障害やADHDなどのワードが世の中にまだまだ深く世間に浸透してない時代です。
主人公のみいちゃんがどう生きて関わった人達に『どんな影を落としたか?』という物語りです。
2012年の日本という舞台装置が実に絶妙な時代設定でね。差別は認知されているしSNSは広まりつつある。戦争もなく間違いなく日本は平和である。しかし差別や格差は目を凝らせば確実に見えて残ってる。
言葉や社会ラベルは表では昭和の悪習は消えつつも裏では悪臭は消せてない。そんな時代なんだよ。
障害者に対してのケアが広まるのはこれからという時代さ。みいちゃんの友人のようにケアワーカに救われてるキャラクターも描写されているのはあの時代を良く観察している気がするよ。
妙に語るわね…。あんた。
僕はこれでも福祉の人間なんですよ。
2012年の日本の障害者福祉制度は、「障害者自立支援法」から「障害者総合支援法」へ移行する直前〜転換期」という大きな節目の時期だったということも語っておこう!
・参考記事

ちなみに今の時代(2026年)でも障害者(統合失調症)が社会的現場に来ると、こうなる。
差別駄目だけど…たしかに現場が疲弊する職員は入社させるべきではないわね。
社会人目線だと簡単にみいちゃんを虐めたり搾取してる人間を非難できないんだよね…
障害者に対する当時の社会的な支援構造

みいちゃんに対する当時の社会的の扱いはココロちゃんという同僚のキャバ嬢が代弁してくれています。
社会的弱者に対して、最初は優しく勉強などを教えるのですが覚えの悪い主人公に愛想が尽き、あるSNSのミスで自分に被害にあうと
「優しくして損をした」という発言をします。
この流れと構図は『人助けの本質』について、非常に良く描かれており、当時の社会的弱者に対しての世間のニュートラルな考えが反映されています。
当時の社会というのは
『弱者に対してはとりあえず手を差し伸べる。しかし手を差し伸べた障害者が結果を出せなかったり、ミスをすると相手の努力不足の自己責任である。支援者は時間や労力を損をしてしまった』
という考えが基盤にあったのです。
支援しても立ち上がれない弱者は社会のカースト制度の低い位置で他者からいじめられたり軽んじられたりして「あのような人間になってはいけない」という戒めや安心感を与える役割があり、意味がある存在。
結論としてそんなラベリングを社会はしていたのです。
数ページですがそのような当時の社会構造を活字の説明ではなく、キャラクターの会話やキャバ嬢の関り合いで淡々と表現するのこの作品の凄さだと思います。
社会的弱者に対しては支援をして一般人と同じ機会などを与える。そして機会の平等を与えて、一般人と同じ条件にしたら、普通の人と同じよう扱い今までの支援に対しての当然の対価を請求する。乱暴に要約するとこのような考えが社会的背景としてあったんだ。
『機会の平等を解消すれば、障害者が簡単に普通になれる』と信じてたんだね。これが大きな勘違いと社会が理解するまで少し時間がかかる。
ね?ピエロ。この漫画は本当にランチの間に話せる内容なの?
・関連記事

この新書も福祉や障害について理解する上では鉄板と言えるね。というか作者は『貧困女子』は絶対に参考にしてるね。
おーい!私の質問に答えろよ~!さっきから自分のことしか話しておらぬぞ~!おまえ?
たまにある救い

上記のような状況では暗いストーリーにしかならないので、この物語りにも少し救いがあります。
タイトルにある山田さんを含めて、みいちゃんに優しくするキャラクターの存在です。
このキャラクター達の存在が危ない状況にある主人公をなんとか繋ぎ止めていたりするのです。
ただし、動機が『面白そうだから』というものだったり。
男性スタッフに売◎しているのを止めなかったり
あくまで深く関わらない立ち位置が非常にリアルだと思いました。
知的障害者は往々にして優しくすると非常に人懐っこくなるんだよ。これも騙されやすく、傷つきやすく、メンヘラになりやすい一因なんだよ。
人生において…あんまり優しくされなかったから優しくされると、疑うことなく感動してその人を信じてしまうのね。
そして最終的には優しくした関わったことが『悪』になる。そんな考えが社会には蔓延ってるのさ。当時も…そして今もね。
テーマ性

| テーマ | 内容 | 作中での描かれ方 | キーワード |
|---|---|---|---|
| 世代間交流 | 子どもと大人(山田さん)の心のつながり | 年齢差を超えた自然な対話と関係性 | 年の差・対話・理解 |
| 孤独と救済 | 山田さん側が抱える孤独や寂しさ | みいちゃんとの交流で心がほどけていく | 孤独・再生・心の距離 |
| 純粋さと現実 | 子どもの無垢さと大人の現実的視点の対比 | 何気ない言葉が大人の価値観を揺らす | 無垢・対比・価値観 |
| 日常の尊さ | 特別ではない日々の時間の重み | 小さな出来事が大きな意味を持つ | 日常・余白・静かな感動 |
| 成長 | 関わりの中で双方が変化する | 心情描写を通じた内面的成長 | 変化・気づき・歩み |
| 優しさの連鎖 | 一人の優しさが別の優しさを生む | ささやかな行動が周囲に波及 | 思いやり・連鎖・温度 |
善人と悪人どちら側の人間も含めて、どのように知的障害者に関わるかが本作のメインと言えるね。
生きにくい描写が上手く描けてるのね。とにかく重いわ。この話。
世代間交流。孤独と救済。日常の残酷さが物語のテーマと言えるよね
そして犯人は?

障害者に対する関りがテーマ性ではありますが、この物語には裏のテーマ性が隠れています。
それはみいちゃんを◎したのは誰だ?という疑問です。
物語冒頭でみいちゃんは故人であり、もう亡くなっています。
みいちゃんは確実に人為的に◎されており、作品内の人物が◎したのが示唆されています。
障害をもつ女の子の生きにくい世情を書いたストーリーかと思っていたら急にサスペンス物になり
『誰がみいちゃんを◎したのか?』
そんな推理を読者に突き付けてくるので読者は衝撃に漫画のページをめくるのが止まらなくなるのです。
差別について考えていたら、急にサスペンス要素をぶち込んでくるからね。これは凄いよね…
な、なんなのよ…この漫画…頭がクラクラしてきたんだけど…?
『犯人は誰か?』という問いが皆で推理する意味でも楽しめると思うんだよ。
でも、障害者についてはランチの会話では重いのではないかしら?
いや。ランチの時にしては駄目でしょ?誰だよ?この漫画を食事時に紹介するなんてことを言う道化みたいな考えなしは??(笑)
お前だ!!お前!!
総評

案の定、作者様はXとかで『作者はみいちゃんのような人間を馬鹿にしてるの?』というツイートで火だるまになってた。
障害を扱う作品って=差別と言う感じだから中々、表現が難しいわよね。あとこの話は実話とか作者の知り合いがみいちゃんのモデルと言う噂もあるらしいわね。
障害のことについて無知=好奇心=面白い=娯楽になる=漫画が面白い=売れる=障害者を搾取している。という流れだからね。
人が何かに対して格差を抱いて安心感を得たりする生き物である以上、好奇心が最高の娯楽や学びである以上、この手のテーマを扱う以上に『覚悟』みたいなものを問われるのかもね。
表現の自由も難しい時代だわね。
――まぁというわけで、話が脱線しそうなので今日はここまでにしておこう。
みいちゃんと山田さん知的障害者の生き方について漫画で知りたい人は読んでみてね
…あのさ。ピエロ。もう一回聞くけど、やっぱりこの漫画ってランチ時に話せる内容じゃないわよね。
ランチとか飲み会で話すと間違いなく引かれるね(笑)
なら何故お勧めする!!

おしまい
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フリートーク
今回はボクの出番が全然なかったよね?
君にこの手の話はできないからね。
ボクが馬鹿みたいな設定じゃないか?
君みたいなのにデリケートな話をすると炎上しちゃうでしょ?
そんなことないよ!ボクは誰にでも優しく物語を解説できるクレーバーなデジタルピエロなんだよ!どんな悩みもAIチャットで解決さ~♪
発想が昭和!
でもさピエロ。この手の漫画ってピエロにしては珍しいよね?なんで今回紹介したの?
福祉関連でネットを散策していたらこの作品にぶち当たった。あと、ひろゆき関連のお勧め漫画で紹介されていた。
ピエロって、どんな作品でも興味があったら突っ込んでいくよね。
好奇心は精神性の成長で非常に大事なものだよ。
ほら!好奇心を満たしていたらスタンドとかが発現するかもしれないだろ!
そこは中二心を忘れないんだね!
大人なんて老けた子供か。大人のピエロ面を被った子供だよ。



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