介護施設における転倒とその定義と対策。

福祉

最近。介護業界では転倒の全てが介護事故ではないと話題になってるね

転倒事故は昔から冤罪を招きやすい介護事故でもあったからね。今回は転倒事故について語っていこう

この記事を読むとこんなことが分かるよ。

①介護施設における転倒の定義。②どのような時に転倒は起きるのか。③介護職員の転倒事故に対する心構え。                         

介護施設における転倒事故の定義。

ハッピーは転倒事故についてどのようなものだと考えてる?

そりゃ、利用者さんが転んだ時に起きる事故だよ。

そう。普通は読んで字の如く。転んだ時に起きた事故を転倒と呼ぶ。

でもね。現実はそう簡単なものじゃないんだよ。

介護施設における転倒事故とは実に曖昧なものです。

歩いていて姿勢を崩して床に転べば文句なしの転倒なんですが

利用者が歩くのに疲れて床に座り込んでも転倒事故とみなされることも多いからです。

それは 事故じゃないでしょ?

その通り。事故じゃない。でも仮に介護スタッフが利用者から目を離している状況で利用者が座り込んだら。どうやって転倒じゃないと証明するんだい?

他にもベットや椅子からのずり落ちや。

転びそうになったけど手すりに捕まり膝をついただけなども転倒事故と考えられることが多いです。

要は床に膝を着いたら全て転倒事故と考えるように思われているんだ

なんでそんな神経質になってるの?

それは転倒事故は死亡率が多い事故だからさ。

介護業界では転倒の死亡率というのは実に高く。

最悪死亡しなくても寝たきりなったりすることもあり。リスクが高いのです。

家族からの損害賠償請求などの訴えも多く。

施設ではかなり気を張って扱ってる案件なのです。

ですが転倒をあまりに神経質に事故と定義してしまってる為か

介護施設では勘違いや冤罪転倒事故。

果ては人を貶める事故も発生しているのです。

僕が経験した最悪の冤罪事故の一つに。家族がわざと自分の親を床に落として転倒事故と言い張り。施設を訴えてきたこともあったんだ……!!

それは 悪質だね……

次は本当の転倒と嘘の転倒。その見分け方を教えよう。

転倒事故の見分け方

真の転倒と嘘の転倒を見分ける方法はいくつかあります。

それを説明する為に。転倒が起こる状況と環境を考えていきましょう。

ホール等。スタッフが複数人いる状況での転倒事故

一番分かりやすい状況です。

この状況は説明する必要もなく。確実に転倒事故だと判断できるでしょう。

現場でなら複数人の目撃者もいるから転倒事故と立証しやすいからね。

居室などスタッフの目の届かない場所での転倒。

居室などでトイレなどで用を足した後。立ち眩みなどで床に利用者が座り込んでるなどのパターンです。

この転倒の見分け方はどうするのでしょうか?

転倒事故と判断する為に確実方法なのが。

ボディチェックをするというものです。

転倒して打った箇所を検めて、痛みや傷や痣があるか確かめるのです。

全く外傷痛みの訴えがなければ転倒ではない可能性もでてきます。

認知症の利用者の中には転倒した直後。すぐにその記憶を忘れしまうケースも多く存在します。

転倒したのにも関わらず転倒していないと見栄を張る利用者もいます。

床に座り込んでるのを発見したら すぐに利用者の体をチェックするのをお勧めします。

バイタルなどを測定しておくと記録に書けるのでメモしておくのも良いでしょう。

居室での転倒は判断が難しいのが多いからね。新人職員は1年くらいは先輩に判断をしてもらった方がいいかもね。

虚偽の転倒事故

家族が虐待のクレームをつける為に嘘を吐き転倒を偽装したり。

スタッフ間での他人に濡れ衣を着せる為に偽装工作する転倒事故です。

あまり無い例ですが。たしかに存在する悪質なケースです。

対策方法は記録です。

ケア記録や契約書類に明記されている転倒の同意書をちゃんと書いてサインも貰っていれば最悪裁判になっても負けることはまずないでしょう。

偽装工作をされても貴方がまじめに記録を書いていれば必ず因果関係に矛盾が出てくるはずなので、上司に説明や言い訳をしやすいです。

そして、これも大事なことなのですが。

利用者。担当のケアマネジャーと情報を共有して後ろ盾を作っておくことも大事な身にかかる火の粉防ぐ為の防衛方法だと明記しておきます。

ケアマネジャーと仲良くするのは平職員だと難しいと思うのでパイプをもつ管理者や上司に情報を伝えてあげるといいよ。

もし上司がポンコツでケアマネとかとの情報共有ができてなかったらどうするの?

神に祈れ!

※その場合は記録を密に書いたり。虐待をしてない証拠を探しましょう。

転倒事故に対する。職員の心構え

転倒に対す心構え。それは勤務中に施設で転倒が起きたら全部。自分の責任と思うことだよ。

それは暴論だよ。もし冤罪転倒や自分が見てないところで起きた転倒事故だったらどうするのさ?

そもそも転倒が起きることを前提に事故の話をしていることがおかしいんだよ!

ど、どういうこと?

転倒事故の話になると大抵の施設は事故が起こった後の対策の話をします。

事故にあった利用者に後遺症が出たらどうしよう。

家族に訴えられたらどうしよう。

最悪の事柄ばかり想定するのが常です。

この性根にあるのは、自分は悪くない。と思う保身です。

そもそも論として転倒事故事態が施設で起こっちゃいけないのです。

お金を貰って利用者の安全を守るのが仕事なはずなのに。

なぜか転倒を良しとしている考えが横行しているのです。

確かに防げない事故状況はあります。

しかし現状。その「仕方ない」が介護士達がサボる言い訳になっている状況なのです。

「私達は人出がいないんだから。事故が起こっても仕方がないよね」そんな考えが、あふれているのが介護業界の質の低さの一つ原因だと僕は思ってる。

過失かそうでないかに関わらず。事故が起きたら責任を感じ。次は絶対に再発を防ぐのがプロとして当然の思考回路でしょ?

このようなプロ意識というのは別に偽善で言ってるのではないのです。

真面目に仕事をすることが自分を守ることにも繋がるのです。

利用者の転倒事故が起きたら自分の責任と思うことで――

情報を集め。

記録を定期的に記入して

事故を想定して要因を考察する。

事故が起きても情報集めや記録を真面目にしている為。

上記に述べた転倒と嘘転倒の区別を判断しやすくなります。

なんだかんだで 真面目に仕事することが一番の転倒事故の対策なんだね。

あと補足だけど新人の内(1年くらい)は嫌な顔をされても上司に事故があったらすぐ報告くらいのスタンスで良いと思うよ。

報告しなくて後から。責任を全部押しつけられるケースは最悪だからね。

ピエロのまとめ

①施設において転倒の定義は難しい。②転倒。嘘転倒を見分けるには記録やボディチェックを行い。証拠を集めるようにする。③プロの介護士は転倒事故をまず起こさないことが大事。

 

転倒は死亡にも繋がりかねない重大事故だからね。常に利用者の情報を収集して安全な環境や対応をするのが大事なんだ。

事故を起こさない覚悟が介護士には必要なんだね。

現場の状況なんて、それこそなにがあるか分からない。明日もしかしたら不審者が襲ってくるくるかもしれない。それでも100%無事故の接遇をする。それがプロってもんさ!

(まぁ、今回はちょっとカッコつけたけど。ここだけの話。真面目にすると上司や先輩の受けも良いという打算もあるんだよ)

おしまい。

コメント

タイトルとURLをコピーしました