ハッピー君。異世界転生に憧れる。
はぁ。異世界転生してぇ~こんな、諸行無常の安定のない世の中で暮らしたくねぇ~
だったら、財布とスマホを自宅において海外に行けばいいじゃん。それだって立派な転生だろう?(笑)
そんなん。死ぬやん?あ、でも、ほとんどの転生モノはそんな感じか。あれ?だったら、なんで、みんな異世界転生に憧れるんだろ?
結論を言えば。実はね。みんなね。異世界に逝きたいんじゃないんだよ。強くてニューゲームがしたい。だけなんだよ。今日はそれを考えてみようか?今回の考察は、本気出す。(笑)
この記事で分かること。
異世界転生の特徴。
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異世界転生というのは、なろう系。小説から生まれたと言われている。
知ってる。「魔王を倒したし帰るか」だよね。
また、古い名作を……
異世界転生モノについて調べていくと。
まず、なろう系という単語に突き当たります。
なろう系についてはテーマが違うので
詳しく触れませんが。
アマチュア小説家達が
自作小説をネットサイトに持ち寄り、
世間に無料で公開しているサイトだとだけ説明しておきます。
そして、その自作小説サイトから生まれ。
ヒットしたのが話題の異世界転生というジャンルなのです。
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原稿用紙投稿とかもはや過去の遺物ですな
あのさ。原稿用紙ってなに?
まじか?!
さて、世間に認知されている異世界転生の大まかの内容は
うだつの上がらない主人公が死んでしまい神によって異世界に飛ばされ、チート能力を身につけて難題をクリアして周囲に認められヒロイン達に囲まれ幸せな生活を送る。
というものです。
ざまぁ系など。スローライフ系なども。
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異世界転生モノ、その最も特徴な点は、転生という単語。
つまり、死んで別の世界に生まれ変わるということです。
これは、なろう系以前の過去の作品からすれば少し異色だと言えます。
最初から主人公が故人になっているからです。
異世界転生以前の作品なら、
交通事故にあっても意識だけが異世界に行ってるだとか、
元の世界に戻る為にまだ、体は生きているだとか。
主人公は、なんとか生きているケース。
あるいは、元の世界に戻る為に奮闘するストーリーが多かったのですが、
異世界転生モノはオープニングで容赦なく主人公を殺し切ってしまうケースが多いといえます。
元の世界に帰るという要素は長年ストーリーの基礎技術構成だったので、これを崩すということは、発表当時、かなり反響があったのではないでしょうか?
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鉄板書籍だよね。
とまれ、転生モノの作品の多くは、現実世界では死んだ。
とはっきりと明記して
元の世界への帰還をあえて、奪っています。
何故か?
多くの所説があります。特に代表的なのが。
過酷な現実世界に、あえて主人公が帰る動機を思いつけないから。です。
だよね~魔王を倒してまで現実に帰って来たいか?って聞かれたら、よっぽどの理由が無い限りNOだよ。救った国に迫害されるとかなら別だけどさ。
「いま、そこにいる、ぼく」みたいな世界感なら、即逃げるけどね
異世界転生は帰らない
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現実世界が厳しいから、異世界から帰る必要がない。
現実に戻っても良い事がないから異世界に留まり続ける。
現実逃避の極みではありますが、納得できる理由です。
この理由に説得力を持たせる為なのか。
転生モノ主人公の多くは
元居た世界では、不幸な境遇だったりスペックが低い人間が多いです。
ひきこもりやニートだったり。
異世界転生モノは、現実の世界では酷い境遇にいた人間が死んで異世界に転移して幸せに暮らす。
文字通り夢のようなお話です。
この夢のような生活を捨ててまで、厳しい現実に帰る理由があるんでしょうか?
伏線として現実世界に家族などを残していたとしても、異世界での幸せと等価になりえるか?
異世界で良い結末を迎えた主人公を元の世界に戻す動機を創るのは至難なのです。
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反発案の画像も載せておきます。
ネットでは現実世界に帰る必要性が無い理由として
もう一つ。興味深い考えがあります。
それは。
現実に戻った時の成功報酬が精神的成長だけだというのは酷すぎないか?という指摘です。
世界を救った報酬
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異世界に転生しても、転生する前の世界。
前世が現実を下敷きにしている限り、常にその元居た現実が比較の対象になります。
そして、この異世界の冒険を現実に置き換えた時
頭に冷や水をかけられてしまい
「メリットが無さすぎるのではないか?」
と考えてしまうのが、この指摘です。
ちょっと例を出しましょう。
下記はファンタジーのテンプレストーリーです。
貴方が異世界に転移した。チート能力を授けられた。これをもって世界を脅かす魔王を倒して来いと言われた。貴方は魔王を倒して世界を平和に導いた。冒険の果て誰かから、貴方はこの冒険は夢だったと告げられた。元の世界に戻らなけらばならない。報酬は夢から覚めたあとの思い出と精神的な成長だ。と言われた。
現実の価値観に置き換えてみましょう。
貴方は凄い才能がある。すごいので、今から、戦争をしている国に行って争いを止めて来いと言われた。貴方は見事、元凶を断ち、平和に導いた。ミッションの果て、誰かから、貴方はこの出来事は夢だったと告げられた。元の世界に戻らなけらばならない。報酬は夢から覚めたあとの思い出と精神的な成長だ。と言われた。
どうでしょうか?
現実的に考えた場合
仮に異世界でチート能力を授けられていても
苦労と報酬が見合わないと考えてしまいませんか?
では、逆にどれくらいの報酬なら、対価として釣り合うのでしょうか?
多分、誰も、現実的に釣り合う報酬を用意できないのではないかと思うのです。
異世界転生は現実的な考察と相性が悪いのです。
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思い出はいつでもプライスレス。
以上2つが、異世界転生から帰らない大まかな理由です。
異世界転生の歴史
転生と宗教
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ここまで異世界転生というジャンルについて。
転生の理由について考察してきましたが。
今度は異世界転生の歴史について考えていきたいと思います。
そもそも、異世界に転生するという概念は、遡ってみると、なかなかに歴史が長いものです。
私達も過去に、
異世界転生に関わる文献やドラマや概念を
多く見てきたのではないかと思われます。
転生の概念。
結論を言えば、その根源で最古たるもの。それは宗教です。
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亡くなったら天国や地獄を想起する人も多いですよね。
死んだら、なにも残らない。無になるのだ!!
それ。デスノート理論や。
日本にも輪廻転生の概念がありますし
外国にも死んだら生まれ変わるという考えが多く残っています。
死んだら幽霊もある意味、異世界転生です。
では、この転生概念はなんの為に生まれたのか?
それは、世を安定して治める為に必要だったからです。
もし、死んだ後、なにも残らなければ、「生きてる間は、なにをしても良い」と考えが広まってしまいます。
特に貧困層に所属する弱き民は暴徒と化し反乱。
国など統治できないのです。
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ハッピー君は明日わからないのに今日を正しく生きられるのか?
そりゃ、無茶な話だ。聖人じゃないんだからさ。
「だから、生きている間に、なにか良いこと(善行)をすれば来世で報われる。持たざる君も正しく在ろうね」と説いたのだよ。
今風に言うと「今を頑張って生きれば、来世は強くてニューゲームできますよ」ってことです。
宗教を交えると。
長くなるので、ここまでにして。
転生がどのように世代を超えてきたかを考えていきましょう。
実は転生という概念が
エンターテインメントの
メインとして活用されたのは
歴史から見ればごく最近です。
なにせ戦後と呼ばれていても。
100年も経ってないからですね。
人類の歴史からすれば、まだ、ほんのちょっとの間だけなのですね。
作品における転生の代表例。
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転生作品は2010年のなろう系から発展しましたが。
それまでは、作品のネタの一部として使用されてきました。
古くは山田風太郎の小説から、有名な漫画作品だとドラゴンボールなどです。
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ですが、転生が主軸となる作品は少なく。
物語のパーツとして扱われることが多かったようです。
それまでは異世界転生というより異世界への転移やループものが多かったようですね。
特に転生ブームの前は鬱ブームなどが流行っており、暗い作品も多かったです。
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鬱ブームの火付け役。我等がエヴァンゲリオン!!
転生モノの今後の動向について。
異世界転生モノの今後の発展はしばらく続いていくことでしょうが。
個人的に少しずつ変化も生じてきていると思っています。
今後は、ベクトルが同じでも、転生する必要の無い作品も多く登場しそうです。
その一端として、ざまぁ系やスローライフ系の存在は注目に値します。
以下。ざまぁ系、スローライフ系が分からない人の為に大雑把に説明します。
ざまぁ系
実は有能だったのに、無能の烙印を押されパーティを追い出される。その後、自分の真価が世界に認められ英雄になる物語り。無能と追い出した元パーティは主人公が実は有能だったに気づくが、後の祭り。呼び戻したいけど、主人公は自分を認めてくれる新天地で楽しく生きていました。もちろん元のパーティに戻る気は無いよ。というお話。
スローライフ系
劣悪な労働で働き過ぎた結果。過労で倒れる。別のフィールド。(場合によっては転生)に移ることを余儀なくされるが、新しい職場では、労働で得たタフネスや経験が認められ英雄視される。その後、大抜擢や大出世をして、余裕をもって、ゆっくりと余生を過ごす物語り。
大雑把ですがこんな感じです。
この二つの物語りのポイントは主人公を別の異世界(環境)に転移させるのに
転生の必要がない。ということです。
つまり、死ぬ必要がないということなのです。
今後は、死亡する必要のない。
このような設定に、ゆるやかにですがシフトチェンジしていくと思われます。世間も感じはじめたのかもしれません。
転生するのに、なにも死ぬ必要は、ないな。と。
承認欲求とファンタジー
![画像9](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/47966037/picture_pc_64b0d0982efb919ad1413b9a2d7a12d5.jpg)
なろう系をはじめ最近の漫画、ラノベに限らずに物語りを俯瞰してみると。
読者が求める共通認識が見えてきます。
それは承認欲求です。
無能と言われ、パーティを追い出される設定も。
ブラック企業で働きすぎて過労で倒れる設定も。
ニートが車に轢かれ異世界に転生する設定も。
根幹にあるのは自分を認めてほしいという欲求です。
このことから、承認欲求さえ満たす要件さえ当てはまれば、
転生モノに限らず、
どんな作品もメジャーになり転生ブームのように火が点く可能性があるのです。
だとしたら、今の社会を鑑みて、今後は、異世界逝ったら年金貰えた。
とかいう漫画が出るかもしれませんね(笑)
異世界逝ったら年金貰えた。とかいう漫画はまじでみたい。
リアル異世界転生
![画像10](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/47962188/picture_pc_195606a1684b7fa7a5ad5d3f2f28a5de.jpg)
最後のテーマとしてファンタジーのタブーである。
現実的に観て、異世界は本当に良い世界なのか?について考えてみたいと思います。
漫画やファンタジーで語られる異世界は、基本、夢のある世界です。
まぁ、往々にして、人は死んでますし戦争は起こっていますが、憧れる世界観です。
ただ……
本当に異世界は夢にあふれているのでしょうか?
自然が豊富で景色が綺麗ということは。
逆に言えば弱肉強食で生きるのが
過酷な大地ということです。
戦闘においてチート能力が
持て囃されるということは
戦争が頻繁に起こる社会ということです。
与えられる能力もなにが与えられるか分かりません。
チート能力を授かっても環境や状況で逆転してしまうかもしれません。
リアルに異世界転生を考えると、どうしてもネガティブ思考になってしまいます。
――そう、異世界転生はリアルに考えてはいけないのです。
そして、これが、一番大事な問なんですが。
――あなたは死んででも、こんな世界に転生したいですか?
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死と隣り合わせな世界って怖くない?
リゼロの世界は行きたくないよね。
長々と語りましたが、これで異世界転生に関する考察記事は終わろうと思います。
※本当は文字数が1万字を超えていて、削るの大変でした。ここまで読んで頂きありがとうございます。
ピエロのまとめ
![](https://pierosaiko.com/wp-content/uploads/2021/07/picture_pc_c82a79b4b831d299a4a389826b1b3547-9-1024x770.jpg)
まとめ
わかったかい?異世界に転生する必要がない理由が。
長いよ。相変わらず、ピエロの記事は文字数が多すぎるよ!那須きのこの小説じゃないんだから。
そこは、京極夏彦。と言ってほしかったです。(キリ)
じゃ、もういいや。ボクは異世界転生じゃなくて。ソシャゲの電脳世界に憧れるよ。オンラインの世界に行って無双するんだ!
(話聞いてなかったな。コイツ)そこは、電脳と言わず、マトリックスって言おうよ!
おしまい。
※参考引用画像。
無職転生。北斗の拳。魔界転生。ドラゴンボール。新世紀エヴァンゲリオン。スラムダンク。Re.ゼロから始める異世界生活。フリー素材集。
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