４００回記念記事

４００回記念を祝おう！

これはピエロが入社してからの１年間を書いた物語

これはピエロが福祉企業に入社してからの地獄の一年間の生活を書いた記事です。

この物語に登場する出来事は基本事実ですが、年月が経過している為、フィクションも多数混じっています。

名前はイニシャルを使いますが実際の人物とは多分、関係ありません。

ピエロ入社して１か月でボロボロになる

自宅から数分で通える場所にその職場はありました。

僕ことピエロは学生時代をFラン大学で怠惰に過ごした為、就活では、とても苦戦しました。

１００社受けてブラックの中小企業か福祉職に内定できるどうかの実力で、敗戦処理の学校案件でなんとか就職浪人せずに現在の福祉施設に滑り込むのがやっとでした。

そんなブラック企業に入社したのですから、数日で怠惰のツケを払うことになり、ピエロの心身は一瞬でボロボロのぼろ雑巾になってしまいました。

大学を卒業しているのが裏目に出てしまい

特に出来ちゃった婚を決めて高校を中退して福祉の職場にやってきた中卒のK先輩。

高卒で離婚調停中なM相談員。

この２人には何かと目を付けられてしまいました。

介護の技術に対しては、なんの指導もなく、奴隷前線兵士のように無情にこき使われる日々が数か月ほど続いたのでした。

K先輩曰く、

「大卒ならそれくらい出来るやろ？」

とのことです。

今でも覚えている軽い指導は。

『利用者が食事を介助をしても全量摂取しないのは、愛が足らないから』とピエロの責任にされたり。

事故を起こした際はピエロを人◎しの犯罪者扱いをして、提出した事故報告書を受け取ってくれなかったり。

意味のない２０時間を超えるサービス残業をさせられたり。

先輩の夜勤を見学と言う体でコンクリートの廊下に正座をさせられ上で書類整理を手伝わされたり。

初見で膨大な量の監査書類の訂正や是正を押し付けられたり。

不意に背中をプラスドライバーで夜勤明けに刺されたりです。

入社して１か月程度は、このような軽い指導が毎日行われておりました。

先輩達は指導を『可愛がり』と言っていましたが、これは大相撲の指導（しつけ）から引用されていたことは後で知りました。

ピエロ拉致される

そんな性格が悪いK先輩と離婚調停中で精神状態が不安定なM相談員にピエロは非常に可愛がられる生活が続きました。

特にK先輩の粗捜しからのM先輩の熱血指導コンボには新卒で学生気分が抜けないピエロには荷が重く。

ピエロの精神状態はどんどん荒んでいきました。

M相談員には『男とは格あらねばならない！』という教えを刷り込まれ

「NOとは言わせない！」

「ボランティア精神で頑張れ！」

「事故報告書は怪我をさせてしまった利用者様への免罪符！」

など昭和のPL学園野球部から引っ張ってきたような熱血指導をされて

果ては実力が足らないピエロが現場で不始末を犯すと大激怒して車に拉致をされることもありました。

３時間程度の説教をされてから頭がクラクラになり、なんとか帰宅して家路に向かっていると後ろから車でぶつかる寸前まで幅寄せされてバットと木刀を持ったK先輩とM相談員に車に乗るように脅されたのです。

その後、木刀で腕を突かれながら車の中でのお説教を日付が変わるまでご教授して頂きました。

ピエロ。横領疑惑をかけられる

そんな地獄の窯の底で働いているピエロに、ある事件が降りかかりました。

利用者のお金が盗まれるという事件です。

それも大金１００万円です。

コンプライアンスが進んだ今なら信じられないでしょうが当時は部署ごとに、その責任者が利用者様のお金を預かるというシステムだったのです。

百円均一で購入した玩具のような貸金金庫に万札が納められ、いつも杜撰な管理が行われていました。

そのお金がK先輩の夜勤時に無くなるという事件が起きたのです。

K先輩が盗んだことを全面否定した為

盗んだのは遅番でK先輩をフォローしていた僕という流れになりました。

訳も分からないまま上層部のエリアマネージャーや警察に事情聴取され指紋を強制採取され金庫に指紋が付いてないかを照合されました。

結果は無罪でしたが、一度でも金庫を触ったことがあったらアウトでした。

僕が無実を証明したことでK先輩がお金を盗んだという疑惑が一深まりました。

それでも容疑を否定するK先輩。決定的証拠を掴めないまま、この１００万円窃盗事件はうやむやになるという流れでした。

しかし預けていた１００万円を紛失したということで利用者様の家族は大激怒。

『返済されないなら訴えを起こす』ということで、本社がしぶしぶ１００万円を払うことになったのでした。

K先輩緊急退社

警察沙汰になったことでＫ先輩は１００万円を盗んだのはあの人ということで現場に居ずらい状況になりました。

その上、みんなからボーナスを減額させたということで全職員のヘイトを受けることになりました。

本社の人間もこのような犯罪者を職場に置くわけにはいかないということで、異例の緊急退職を迫ったそうです。

『緊急退職をするなら今回の件を不問にする』とういう取引をもちかけたという噂もありました。

Ｋ先輩はその取引を飲み、緊急で挨拶もなく退職することになったそうです。

工作員ピエロ。

Ｋ先輩が退職したことでピエロの負担は本当に減りましたが、Ｍ相談員の熱血指導は続いていました。

研修時には無理やりリーダーや書記係をまとめて押し付けられたり

公休なのに会議に強制、無給で出勤されたり

男を磨く会というパワハラ会議に朝５時から研修で出勤。

８時３０分から夜９時まで現場で働き、その後、日付が変わるまで反省会という日々が毎日続いていました。

『お前みたいな軟弱野郎を男にしてやる！』がM相談員の口癖で

とにかくピエロは日中夜間、公休関係なく呼び出しを食らわされ続けました。

熱血漢で女好きなＭ相談員は男には厳しく女性に甘い、典型的な昭和な男でした。

当然、そのような正義漢は反骨心があり上層部に立てつくことも多いのです。

上層部も彼をどうにか失脚させたくて仕方がなく

『何かスキャンダルの証拠を掴めないか？』と悩んでいました。

そこで毎日深夜まで可愛がられていた僕に白羽の矢が立ちました。

「ピエロ君も毎日、あんな上司の下じゃ辛いだろ？何か彼の問題行動があったら教えてほしい」とのことでした。

僕は『Ｍ相談員の仕事は尊敬できるものですが職場でパーティをするのはどうかな？』と思うと答えました。

上層部からは

「パーティ？それが本当なら証拠の写真をデジカメで撮影してくれないか？」

と上層部から依頼されるピエロなのでした。

Ｍ相談員の失脚

会議の写真を撮るのは結構難しかったです。

当然食べてる現場を撮影するのが一番の証拠となるのですが、撮影が発覚すれば僕もタダではすみませんし証拠も消されてしまいます。

ですから僕がしたことは飲食している証拠ではなく

食べた後のゴミ屑の撮影です。

デジカメには撮影時の日付や時間は明記されていますから、時刻をみてもらえば、それなりの状況証拠にはなります。

しかし、異動や失脚にはまだ証拠が弱い。

酷い話。降格でM相談員が現場の先輩になられたら堪ったものではありません。

そこで僕は偽装工作をすることにしました。

それは女性用の靴を玄関に置くというものでした。

女性好きのＭ相談員は会議の際に女性職員を呼ぶことも多々あったのです。

僕は集会に参加している女性用の靴を覚えておき、それに酷似している靴をわざわざ購入して玄関に配置しました。

新品だとばれるのでわざわざリサイクルショップで購入してまで細工しました。

この写真を撮影。

本社、上層部にメールで添付して送りつけると本社からM相談員に即解雇通告。

「一体誰が？」という問いも発生しないスピード解雇に発展しました。

多分、これは他事業所が介護施設に女性を連れ込んで逢引き、男女の営みをしている最中に利用者がエスケープしてタヒ亡させたという事件が頻回にあったからだという事も追記しておきます。

そして物語りへ

そんな地獄のような一年間が終わりピエロも薄給ではありますが（当時１１万円でした）安寧な生活をすることができるようになりました。

もう深夜まで日勤で働かされることもないしK先輩やM相談員のような嫌な先輩もいなくなりました

介護の現場は相変わらず劣悪でしたが、毎日、泣きながら酒を煽る毎日ではなくなりました。

僕の社会人一年目の生活はこれで終わりますが、その後も相変わらず漫画の題材のような事件や人物と出会うことになります。

その度にピエロは生き抜いてはきたのですがそれは別の物語りということで今日は筆を止めたいと思います。

この一年目の物語りは現在、僕以外は誰も知らない僕しか知らない物語りであり。

僕が介護現場で右も左も分からずソロで戦ってきた物語りです。

もし、新卒で介護の現場にいて苦しんでいる方がいたら参考にして笑って頂けると幸いです。

最後に新卒で同じような目に合ってる人がいたらアドバイスを送ります。

いますぐ辞めろ

おしまい。

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